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    アルツハイマー病は「脳の糖尿病」  2つの「国民病」を結ぶ驚きのメカニズム

    • 2017.09.06 Wednesday
    • 15:29

    今回の記事では30代からの認知症予防対策を考えるために、最近講談社ブルーバックスから出た、鬼頭昭三・新郷明子氏らによる『アルツハイマー病は「脳の糖尿病」』を取りあげたいと思います。

     

    アルツハイマー病は「脳の糖尿病」

     

    以前の記事で『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』(森下竜一・桐山秀樹 著)を取りあげましたが、近年、日本人に急増しているアルツハイマー型認知症を30代から予防していくためには、適度に糖質制限を行うことが大事になってくると思われます。

     

    鬼頭昭三・新郷明子氏らによる『アルツハイマー病は「脳の糖尿病」 2つの「国民病」を結ぶ驚きのメカニズム』(講談社ブルーバックス)では、「日本人の国民病」ともいえるアルツハイマー病と糖尿病の関係性に着目しています。

     

     アルツハイマー病は、実は2型糖尿病と類似点が非常に多い生活習慣病で、ともに加齢が基本的原因です。アルツハイマー病は、家族または本人が物忘れを感じはじめるよりも一五年から二〇年ほど前に、事実上発病しています。糖尿病もまた、発病していても、自覚症状がまったくないまま、一〇年、一五年を過ごすことの多い病気なのです。

     糖尿病の人がアルツハイマー病に罹りやすいことは、近年、国内外の研究で数多く報告されており、いまではよく知られた事実です。最近の調査でも、アルツハイマー病と糖尿病の患者が並行して増えていることが報告されています。このことは近年、経済成長とともに糖尿病の罹患率上昇が著しい中国やインドでも、同様の傾向がみられています。血糖値が高い人ほど、アルツハイマー病のリスクが高くなるという結果も示されています。(鬼頭昭三・新郷明子『アルツハイマー病は「脳の糖尿病」』p112

     

     

    アルツハイマー病は「脳の糖尿病」

     

     

    そして、このアルツハイマー病と糖尿病に関係してくるのは、ホルモンの一種である「インスリン」と「インスリン抵抗性」だといいます。

     

    鬼頭昭三・新郷明子氏らによれば、どうやら「体が糖尿病になり、高インスリン血症になり、脳内のインスリン情報伝達が支障をきたす」ことが、アルツハイマー病になることと関係しているようなのです。

     

    例えば『アルツハイマー病は「脳の糖尿病」』のなかでは、「インスリン自体が脳の中で記憶物質として働いていることに加えて、インスリン情報伝達の障害が脳での糖利用の低下に繋がることが、アルツハイマー病という結果を生むのです」(p123)と述べられています。

     

    また、

     

    「インスリンは脳の中で、神経細胞の生存、修復を支え、記憶をつくり、アミロイドβタンパクを分解する作用を持っています。脳でのインスリン作用がうまく機能しなくなれば、アミロイドβタンパクの蓄積が招きます。さらにいうと、アミロイドβタンパクの蓄積は脳の中のミクログリアといわれる細胞を刺激して、サイトカインなどの炎症性物質の分泌を亢進させ、インスリン情報伝達をさらに悪化させるという悪循環を招き、アルツハイマー病を進行させることになります。」

    (鬼頭昭三・新郷明子『アルツハイマー病は「脳の糖尿病」』p123〜124)

     

    とされています。

     

    そして、「結論としては、アルツハイマー病の基本的な原因は、脳内でのインスリン抵抗性の存在であると考えられるのです」と述べています。

     

    ちなみに「インスリン抵抗性」とは、「血液中や脳内などで、存在するインスリンの量に見合ったインスリン作用が発揮できない状態のこと」を言います。

     

    アルツハイマー病は「脳の糖尿病」

     

    この鬼頭昭三・新郷明子氏らによる『アルツハイマー病は「脳の糖尿病」』を読む限りでは、糖尿病を予防することが、アルツハイマー型認知症を予防することにつながってくるように思います。

     

    そのため、30代から認知症を予防していくためにはまず、単純に糖質をゼロにするのではなく、身体にとって必要な糖質はしっかりと摂取しつつ、糖質の摂り過ぎを防ぐために、自分の出来る範囲で、血糖値を急激に上げやすい白砂糖や果糖ブドウ糖液糖や、人工甘味料、終末糖化産物「AGE」(AGEs)などを食生活から減らしてくことが必要になってくるように思われます。

     

     

     

     

     

    『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』

    • 2016.07.23 Saturday
    • 14:23

    この記事では『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』(森下竜一・桐山秀樹 著)を取り上げながら、アルツハイマー型認知症の発症と砂糖や人工甘味料の摂り過ぎとの関連性について述べてみたいと思います。

     

    以前、山嶋哲盛氏の『サラダ油をやめれば認知症にならない』 を取り上げ、サラダ油が認知症の発症原因になる理由について述べましたが、 森下竜一・桐山秀樹氏らによる、この 『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』を読むと、サラダ油だけではなく、砂糖や人工甘味料の摂り過ぎもアルツハイマー型認知症の発症リスクを高めることが分かってきます。

     

    では、アルツハイマーと砂糖や人工甘味料の摂り過ぎにはどのような関係性があるのでしょうか?

    例えば、『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』のなかで、以下のように書かれています。

     

     アルツハイマー病が、もし「脳の糖尿病」であるならば、糖尿病にかかった初期の段階で、それ以上進行しないように、原因となる生活習慣を改善しておく必要がある。すると、糖尿病が悪化しないだけでなく、将来、アルツハイマー病にかかる危険性も減少する。

     分かりやすくいえば、糖尿病にかからないようにしておけば、アルツハイマー病にはかかりにくくなる。あるいは、糖尿病とアルツハイマー病は、かかる原因が同じだということだ。(森下竜一・桐山秀樹『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』p23〜24』)

     

    ここで大切なのは、「糖尿病とアルツハイマー病は、かかる原因が同じ」であるという点です。そしてそのことに対する説明として、 『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』のなかで以下のように述べられています。

     

     なぜ、一見、無関係に思われるアルツハイマー病と糖尿病が、その発症原因を同じくしているのか。

     その「謎」を解く鍵のひとつとなるのが、βアミロイド(アミロイドβと記すことも)というタンパク質の存在である。

     アルツハイマー病は、老年になるにつれて、脳細胞にこのβアミロイドが沈着することによって起こると考えられている。

        (略)βアミロイドというタンパク質は、若い頃から誰にでもたまる。

       それを日々、分解して体外に排出しているのが、インスリン分解酵素である。

     本来はインスリンを分解するインスリン分解酵素だが、実はいろいろな物質を分解しており、インスリンが少ないときには、他の物質を分解している。その中のひとつがβアミロイドなのだ。(森下竜一・桐山秀樹『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』p21〜22

     

    糖尿病は認知症の原因「βアミロイド」を脳に沈着させやすくする

     

    さらに、糖尿病になってしまうと、一般的にアルツハイマー型認知症の原因とされるβアミロイドがインスリン分解酵素によって分解されにくくなるため、アルツハイマー型認知症の発症原因として有力視されているβアミロイドが、脳に沈着しやすくなってしまうと言います。

     

     人間は、食事をして、主要エネルギー源となる炭水化物を大量に摂ると、血液中にグルコース(糖)があふれて、いわゆる高血糖状態になる。この血液中の糖を筋肉細胞に取り込んで、体を動かすエネルギー源に変えるのが、膵臓のβ細胞から分泌されるインスリンというホルモンである。

     ところが、中年になって腹囲に内臓脂肪がたまると、インスリンがなかなか効きにくい状態になる。これを「インスリン抵抗性」と呼ぶ。

     インスリンが効きにくくなって、高血糖の状態が続くと、血管内が損傷されるなどして危険なため、血糖を下げる目的でインスリンがさらに大量に分泌される。この結果、血液中が高インスリン状態になってしまうわけだ。

     そして、普段なら脳にたまったβアミロイドも分解するインスリン分解酵素が、脳にあふれたインスリンを分解するので手一杯になってしまう。(森下竜一・桐山秀樹『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』p22〜23

     

        その結果、本来ならインスリン分解酵素によって分解、排出される脳内のβアミロイドが、次第に沈着していき、ひいては、メタボから糖尿病、糖尿病からアルツハイマー病を発症してしまうことになる。

        これが「アルツハイマー病=糖尿病」説だ。遺伝によって起こる儀拭△△襪い魯瓮織椶覆匹寮験莉慣によって起こる況燭犯羈咾靴董△笋呂蠕験莉慣を原因として脳内に起こることから、アルツハイマー病を「祁薪尿病」、あるいは「脳の糖尿病」とも呼ぶようになってきた。(森下竜一・桐山秀樹『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』p23

     

    アルツハイマーは脳の糖尿病だった

     

    アルツハイマー型認知症を予防するのは30代から

     

    このように、『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』は、糖尿病の発症がそのままアルツハイマー型認知症の発症リスクにもつながることを示唆しています。

     

    では、アルツハイマー型認知症の発症リスクを低下させるには、どのようなことが大切になってくるのでしょうか?

     

    その答えとしては、30代からの認知症予防対策を行い、日頃の食生活に気をつけていくことが挙げられます。 このことに関して、森下竜一・桐山秀樹氏らによる『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』のなかで、以下のように書かれています。

     

     一般的に30代は消費されるエネルギーの約7割を占める基礎代謝力が高いが、現代の苛酷な競争社会や厳しい労働環境、そしてファストフード店の頻繁な利用や深夜の食事などで食生活のリズムが乱れて、肥満やメタボリック・シンドローム、さらには糖尿病を引き起こす人が増えてきた。

     その原因のひとつが、糖質の摂り過ぎだ。

     だが、30代の若い頃は動き回る機会も多く、糖尿病患者でもない限り、あまり極端な糖質制限を行う必要はない。

     すなわち、白く精製した白米、パン、麺類、砂糖などを避け、できるだけ玄米や五穀米などの茶色い全粒穀物を摂るようにする。また、血糖値の上がりにくいGI値の低いものを意識して摂るようにしよう。(森下竜一・桐山秀樹『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』p178〜179

     

    また、30代から「白く精製した白米、パン、麺類、砂糖などを避け、できるだけ玄米や五穀米などの茶色い全粒穀物を摂るようにする。また、血糖値の上がりにくいGI値の低いものを意識して摂るように」するという、意識的な糖質制限を行うことは、40代・50代での高血糖を避けることにつながるといいます。

     

    もちろん、糖質は身体がエネルギーとして消費する分だけ必要ですので、「糖質ゼロ」といった極端な糖質制限は控えるべきです。

     

    しかしアルツハイマー型認知症の発症を予防するためには、GI値が高く、血糖値を急激に上げやすい砂糖や人工甘味料はなるべく避けた方が良いのです。

     

    ちなみに、もしコーヒーなどを飲む際に甘みが欲しいという方は、砂糖の替わりに「オリゴ糖」や「ココナッツシュガー」といったGI値が低い甘味料を使うことをおすすめします。

     

    アルツハイマーは脳の糖尿病だった

    『アルツハイマーは脳の糖尿病だった』 森下竜一・桐山秀樹 著 青春出版社 2015年

    30代から認知症を予防するには?

    • 2016.03.05 Saturday
    • 14:16
    30代から認知症を防ぐにはサラダ油をやめることが大切。 
    山嶋哲盛『サラダ油をやめれば認知症にならない』その3

    近年、「若年性認知症」が社会問題として取り上げられるようになりましたが、なぜ20〜30代、40代、50代でも「若年性認知症」と呼ばれる症状に悩まされる方が増えてきているのでしょうか?

    例え若くても物忘れをする経験は時々あると思いますが、「若年性認知症」とは65歳未満で発症する認知症のことであると一般的に言われています。しかし注意しなければいけないのは、「認知症」とは病名ではないということです。

    山嶋哲盛氏は『サラダ油をやめれば認知症にならない』のなかで、「認知症」とは病名ではなく、記憶障害、見当識障害、理解力や判断力、実行力、注意力などの低下により、日常生活やコミュニケーションに支障が出る状態を指します」と述べています。

    また認知症の約63%は「アルツハイマー型認知症」だとされていますが、「認知症の大半は加齢に伴って生じる「血管の老化」が原因である可能性が高い」としています。

    ちなみにアルツハイマー病に関しては「根治的な治療法も特効薬も見つかっていない」ため、山嶋哲盛氏は「認知症になりたくなければ、「予防」に力をいれるしか」ないと述べています。

    そして認知症の予防策とは「サラダ油をやめること」だと言います。

    なぜサラダ油が認知症の原因になるのかといえば、以前、『サラダ油をやめれば認知症にならない』を取り上げた記事でも説明しましたが、その理由は、高温で加熱されたサラダ油に含まれる「ヒドロキシノネナール」という毒性物質が、神経細胞を死なせてしまうからです。


    .汽薀戚の摂取
        ↓
    体内とくに脳内にヒドロキシノネナールが蓄積する
        ↓
    ヒドロキシノネナールによって神経細胞の生存に必須の「熱ショックタンパク質70」が、特殊な酸化損傷(カルボニル化)を受ける
        ↓
    でショックタンパク質70はカルパインによって分解されやすくなる
        ↓
    デショックタンパク質70が激減して、リソソーム膜が破れ、神経細胞が死んでいく


    (山嶋哲盛『サラダ油をやめれば認知症にならない』 p37)


    つまり、サラダ油に含まれる「ヒドロキシノネナール」が血液中に取り込まれて体内に拡散し、脳内に蓄積してしまうと、結果的に神経細胞をサビつかせたり死なせたりしてしまうのです。また、そのことによって、脳内の神経細胞同士のネットワークに悪影響を与えるのです。そして物忘れや注意力の低下が頻繁に起こるようになるのです。

     

    30代から認知症を予防するにはDHAの摂取が重要


    そのため、30代から認知症を予防するためには、普段の食生活の中で「サラダ油」の摂取をなるべく控える必要があると言えます。「ヒドロキシノネナール」の大量に発生したサラダ油は、コンビニやスーパーで売られている加工食品や揚げ物などに多く含まれていますし、ファミレスやファーストフード店でも、サラダ油は安価であるという理由から使われている可能性は高いです。

    その「ヒドロキシノネナール」が知らない間にじわじわと私たちの脳の神経細胞を蝕んでいるのだとしたら、近年、20代から30代、40代、50代の方でも認知症を発症する方が増えているという事実にも納得がいきます。

    しかし油は私たちの60兆個の細胞の細胞膜を形成するなど、体にとって必要不可欠な栄養素であるため、摂らなくても良いというわけではありません(油の摂り方に関してはこちらの記事をご参照ください)。

    サラダ油の危険性を唱える山嶋哲盛氏も「「良い油」はしなやかな細胞を作るのに必要不可欠ですし、脳を育て守るためにも欠かせません」、「細胞や脳の健康は摂取する油によって決まる」と述べています。

    そして、油には様々な種類がありますが、脳の細胞の健康を維持するのに大切なのはやはりオメガ3不飽和脂肪酸のひとつである「
    DHA」であると思われます。

    山嶋哲盛氏によれば、「海馬や目の神経の細胞膜は、リン酸と青魚などに含まれるDHAが結合したリン脂質に富んで」いるそうなのですが、「これらの神経細胞は、とてもみずみずしくかつ柔軟」であり、「脳内の神経細胞が、このような柔らかに細胞膜に包まれると樹状突起が増え、成長しやすく、軸索もスムーズに伸びて」いくと言います。

    その脳の神経細胞の健康維持に欠かせない「DHA」はサバやイワシなどの青魚に特に多く含まれていますが、毎日青魚を食べるというのは難しいという方も多いと思われます。また、普段から青魚を食べる習慣がほとんどないという方は、慢性的なDHA不足に陥っている可能性があります。

     

    そのような方は「DHA」をサプリメントで摂取したり、サラダ油ばかりを摂るのを控え、代わりに亜麻仁油やえごま油など、α‐リノレン酸が体内でDHAに変換される油を使ったりすることをオススメします。

    サプリメントであれば、手軽に十分な量のDHAを摂取できますし、亜麻仁油やえごま油は、DHAに変換される量はそれほど多くないとされるものの、慢性的なDHA不足を少しでも解消するのをサポートしてくれます。

    認知症は一度発症してしまうと、その症状を回復に向かわせるのは困難だと言われています。


    そのため、20代、30代、40代など、若いうちからの認知症の発症を防ぐために、「予防」の意味もかねてDHAを日頃から摂り続けていくことが大切なのです。

    『サラダ油をやめれば認知症にならない』 山嶋哲盛 著

    • 2016.03.02 Wednesday
    • 19:50

    認知症・アルツハイマー病の原因になる「ヒドロキシノネナール」とは?

     

    山嶋哲盛氏の『サラダ油をやめれば認知症にならない』 には、主にサラダ油に含まれている「ヒドロキシノネナール」と呼ばれる毒性の物質が、実は認知症・アルツハイマー病の発症のリスクを高めている可能性が高い、ということについて書かれています。

     

    認知症・アルツハイマー病の発症原因としてよく知られているのは、タンパク質のゴミと呼ばれる「アミロイドβ」です。しかし山嶋哲盛氏によれば「アミロイドβが蓄積しているにもかかわらず、ボケ症状とは無縁でむしろ明晰な頭脳を持ち、人生を謳歌している高齢者も少なからず存在することが判明」してきているといいます。

     

    そのため、必ずしもアミロイドβの蓄積が認知症の根本原因ではないのでは、という見方が近年、研究者の間でも増えているそうなのです。

     

    そしてアミロイドβの代わりに山嶋哲盛氏が有力視しているのが「ヒドロキシノネナール」と呼ばれる毒性物質なのです。

     

    カルパイン―カテプシン仮説」を唱えていることで知られる山嶋哲盛氏は『サラダ油をやめれば認知症にならない』のなかで、脳の神経細胞が死に至るシナリオとして以下を提示しています。


    .汽薀戚の摂取
        ↓
    体内とくに脳内にヒドロキシノネナールが蓄積する
        ↓
    ヒドロキシノネナールによって神経細胞の生存に必須の「熱ショックタンパク質70」が、特殊な酸化損傷(カルボニル化)を受ける
        ↓
    でショックタンパク質70はカルパインによって分解されやすくなる
        ↓
    デショックタンパク質70が激減して、リソソーム膜が破れ、神経細胞が死んでいく


    (山嶋哲盛『サラダ油をやめれば認知症にならない』 p37)

    サラダ油をやめれば認知症にならない

     

    まずサラダ油を摂取すると体内のうち特に脳内にヒドロキシノネナールが蓄積し、そのヒドロキシノネナールによって神経細胞の生存に必須の「熱ショックタンパク質70」が、「カルボニル化」と呼ばれる特殊な酸化損傷を受けるのだといいます。

     

    この「熱ショックタンパク質70」は神経細胞内の再生工場である「リソソーム」のガードマン役を果たしているそうなのですが、「熱ショックタンパク質70」が、「カルボニル化」と呼ばれる特殊な酸化損傷をヒドロキシノネナールによって受けると、「カルパイン」と呼ばれるタンパク質分解酵素によって分解されやすくなると言います。

     

    そして「リソソーム」のガードマン役を果たしている「熱ショックタンパク質70」が激減してしまうと、リソソーム膜が破れ、神経細胞が死んでいくというのです。

     

    普段、「熱ショックタンパク質70」は「カルパイン」に対して比較的強いとされていますが、サラダ油の摂取することで脳内に蓄積したヒドロキシノネナールが、「熱ショックタンパク質70」に対して特殊な酸化損傷(カルボニル化)を与えてしまうと、「カルパイン」からちょっかいを受けた「熱ショックタンパク質70」は激減し、その結果、神経細胞が死滅してしまうのです。

     

    また山嶋哲盛氏によれば「ヒドロキシノネナール」は、「サラダ油の主成分であるリノール酸が200℃前後に加熱されると急激に増え、これが体内に入ると、まるでドミノ倒しのように細胞膜のリン脂質を酸化し、ついには、神経細胞だけではなくあらゆる臓器の細胞を死に追いや」るそうです。

     

    そして「脳の神経細胞は死んでしまい、最終的には「海馬」という「記憶の指令センター」が萎縮」してしまうと述べています。さらに山嶋氏によれば「神経細胞の酸化はうつ状態をひき起こすだけではなく、イライラしたり落ち込みやすくなったり、学習障害が起きたり、心の病を引き起こすリスクを高め」るといいます。

     

    ここまで多少難しい説明が続きましたが、簡単にいえば、サラダ油の主成分であるリノール酸が200℃前後に加熱されると急激に増える「ヒドロキシノネナール」という毒性の物質が、神経細胞を死なせてしまう原因になるということなのです。

     

    そしてこのことは脳の神経細胞同士のネットワークを遮断することにもつながるため、認知症・アルツハイマー病発症の大きな要因である可能性が高いということです。

    サラダ油をやめれば認知症にならない

    また山嶋哲盛氏は「サラダ油にまみれた生活を続けていれば、脳内にはヒドロキシノネナールの蓄積が進むいっぽう」だとし、30代、40代から認知症に対する警戒が必要だと述べています。

     

    そして「中高年よりも若い世代のほうが「サラダ油」漬けの生活にどっぷりとはまり込んでいるため、将来的に見た蓄積度合いは深刻かもしれません」と、若いうちからサラダ油の摂り過ぎに気をつけるよう警鐘を鳴らしています。

     

    そのため、できるだけ若いうちから正しい油の摂り方を知識として知っておくことが重要であると思われます。

    サラダ油をやめれば認知症にならない
    『サラダ油をやめれば認知症にならない』  山嶋哲盛  著 SB新書 2015年
     

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